【遊戯王SS】遊星「やっと食べれる」

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1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:09:26.10 ID:Ej21GwmGO

デュエルアカデミア・高等部……

女子A「えっ、十六夜さんってDホイールのライセンス持ってるの!?」

アキ「ええ、一応持ってるけど」

女子B「あれって取るの難しいんだろ? 良く試験に合格出来たな」

アキ「運が良かっただけよ。それに私一人の力で取れた訳じゃないわ」

アキ「仲間が、遊星達が協力してくれたからこそ取れたのよ」

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2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:14:35.78 ID:Ej21GwmGO

女子A「遊星……って誰だっけ?」

女子C「ほらぁ~、あの髪型は短尾下目っぽいけどぉ~イケメンのカッコ良い人だよぉ~」

女子B「ああ、十六夜さんの彼氏か」

アキ「ちょ、違うわよ! 遊星とは別にそんな……///」

女子A「またまた~この前楽しそうに一緒にクレープ食べてたくせに」ニヤニヤ

アキ「だからあれは誤解だって何度も言ったでしょ!?///」

女子A「じゃあどういう関係なのよ?」

アキ「ど、どんな関係って聞かれても……友達以上というか……絆という言葉が相応しいというか……」ゴニョゴニョ

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:19:23.74 ID:Ej21GwmGO

女子B「この様子だと付き合ってないのは本当みたいだな」

女子C「でも十六夜さんがぁ~遊星さんの事好きなのはぁ~確実みたいだねぇ~」

アキ「何でそうなるのよ!?」

女子A「違うの?」

アキ「いや、それは、その……うぅ///」カァァ

女子A(本当に可愛いな、十六夜さんは)

女子B(あー家に持ち帰って無茶苦茶にしたい)

女子C(遊びがいがありますぅ~)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:24:41.73 ID:Ej21GwmGO

アキ「あの、もうこの話は止めにしない?」

女子A「そうね。じゃあ話は変わるけど遊星さんに告白とかはしないの?」

アキ「全然変わって無いじゃない! そもそも告白って何よ!?」

女子C「十六夜さんは遊星さんの事が好きなんですよねぇ~?
なら告白してぇ~恋人同士になりたいと思うのはぁ~当然の事だと私達は思うのですよぉ~」

女子A「十六夜さん可愛いんだから告白すれば絶対に成功するって! ねえ、良い機会と思ってやってみない?」

女子B(もし失敗したらその時は私が……)グッ

アキ「…………」

アキ「悪いけど告白とかそういうの……するつもりはないわ」

女子C「えぇ~何でですかぁ~?」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:29:57.75 ID:Ej21GwmGO

アキ「確かに私は遊星に、その、好意的な感情がまったく無いと言ったら嘘になるけど……」

アキ「それを言葉にして遊星に伝える気はないの。無理に遊星とそういう関係になりたい訳じゃないし」

アキ「それに私は今の遊星との関係に何の不満もないのよ?」

女子A「そんなの勿体ないよ。せっかく十六夜さんは遊星さんと近い位置にいるんだからは……」

キーンコーンカーンーコーン

アキ「はい、昼休みも終わったしこの話もお仕舞いね。次の授業の準備をしましょう」

女子A「むぅ、何かモヤモヤが残るな~」

女子B「だよな」

女子C「ですぅ~」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:34:30.30 ID:Ej21GwmGO

ポッポタイム・ガレージ……

アキ(今の遊星との関係に何の不満もない……それは紛れも無く私の本心よ)

アキ(遊星の側にいられるだけで、私は満足している)

アキ(むしろ下手な事をしてもし今の関係が壊れてしまったら……考えるだけでも怖いわ)

アキ(だからこのままで良いのよ。これからもずっと、遊星の仲間というだけで私は……)

遊星「――アキ? おい、アキ?」

アキ「え?」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:39:14.21 ID:Ej21GwmGO

遊星「どうした? ぼっ~とした顔でずっとこっちを見たりなんかして」

アキ「あ、ごめんなさい。ちょっと考えごとを……って、私、遊星を見てたの?」

遊星「ああ。もしかして俺に何か話したい事でもあるのか?」

アキ「べ、別に話なんてないわ! ていうか遊星の事なんて全然見てないし……遊星、ちょっと自意識過剰なんじゃない?」

遊星「そうか……勘違いしてすまない」

アキ「あっ……ごめんなさい。言い過ぎたわ」

アキ(もう、なんで私ったらここで声を荒げちゃうのかしら?)シュン

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:45:04.23 ID:Ej21GwmGO

遊星「俺は気にしないよ。それよりお前のDホイールのメンテナンス、終わったぞ」

アキ「本当にありがとうね。作ってくれただけじゃなく、メンテナンスまでしてくれて」

遊星「気にするな。俺やジャック達のDホイールのメンテナンスのついでだしな」

アキ「でも最近は特に遊星にはいろいろとお世話になってるし」

遊星「俺が好きでやっている事だから気にする必要は……」

アキ「もう、さっきから気にするな、気にするって……そんな事言われたらこっちは余計に気になるのよ!!」プンスカブックス

遊星「そ、そうなのか? すまない」ビクッ

アキ(っといけない。私ったらまた……)

遊星(何だか今日のアキはやけにピリピリしているな)

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:49:33.17 ID:Ej21GwmGO

アキ「コホン……と、とにかく私としては何かお礼でもしないと気が済まないのよ。
遊星、私にして欲しい事とかない?」

遊星「急に言われてもだな……あ」

アキ「何? 何かあるの?」

遊星「そうだな。ならアキの弁当が食べたい」

アキ「へ? 私のお弁当?」

遊星「一度作って来てくれたがその時は食べ損ねたからな。
その後にまた作ってくれると言ったが全然そんな事はなかったし」

アキ「うぅ、それはその……タイミングがいろいろ悪かったというか……何と言うか……」アセアセ

遊星「結構楽しみにしていたんだ。あの肉団子、また食べたいな」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 15:54:46.39 ID:Ej21GwmGO

アキ「でも本当にそんな物で良いの?」

遊星「アキの弁当は十分ご褒美になるさ。俺にとってはそれだけの価値があるんだからな」

アキ「そ、そう……じゃあ今度作って来る///」

アキ(もう、遊星ってたまにこういう事を平然と言って来るのよね。これが天然って言うものかしら?)

遊星「そうだな……どうせ食べるなら二人で何処か公園にでも行って食べるか」

アキ「はい?」

遊星「弁当は外で食べた方が美味しいだろうしな。勿論アキが良ければの話だが」

アキ(えっ、何これ? もしかして私……)

アキ(遊星に、デートに誘われてる!?///)ビックリボー

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 16:00:32.60 ID:Ej21GwmGO

遊星「もしかして外で食べるのは嫌だったか?」

アキ「べ、別に嫌なんて言ってないでしょ!? 良いわよ、やってあげるわよ、外で一緒に食べてあげるわよ!!」

遊星「そうか。だがそこまで気合いを入れる必要はないぞ」

アキ「でも珍しいわね。遊星が一緒に出掛けようなんて言うの……」

遊星「実は最近クロウにたまには息抜きをしろとしつこく言われててな。
どうやらクロウの目から見ると俺は働き過ぎらしい」

アキ「そうなの?」

遊星「別に無理はしてないんだがな。睡眠も三日に一回はちゃんと取ってるし……」

アキ「……遊星、睡眠は普通毎日取るものなのよ?」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 16:05:38.03 ID:Ej21GwmGO

アキ(なるほど。つまり私と出掛けるのはたまの息抜きの為と……まあ最初から分かってたけど)

アキ(でも私と過ごす事で息抜きになるっていうのは、正直ちょっと嬉しいわね)クスッ

遊星「ん? 何かおかしかったか?」

アキ「何でもないわ。それより行くなら詳しい日程を決めましょうか」

遊星「そうだな」

その後の話し合いで遊星とアキの公園デートは次の連休の初日に決まった。

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 16:09:44.41 ID:Ej21GwmGO

デート前日・十六夜邸……

アキ「……よし、お弁当の下ごしらえはこんなもので良いわね」

アキ(しかし自分で言うのも何だけど、私って本当に料理のスキル上がったわね。
少し前までインスタント食品しか作れなかったのが嘘みたいだわ)

アキ(これも全て牛尾さんの熱心な指導があったからこそ……牛尾さん、本当にありがとう。
早く彼女出来ると良いわね)

…………

牛尾「最後のは余計だ!!」

深影「牛尾君、何一人で騒いでるの?」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 16:13:59.51 ID:Ej21GwmGO

アキ「さて、今度は明日着る服選ばないと」

アキ(ああ、私浮かれてるな。自分でも分かる)

アキ(でも仕方ないわよね。明日は遊星と一緒にお出かけなんだから。
公園以外も町をブラブラしようって事にもなってるし)

アキ(あのクレープ屋さんにまた行くのも良いわね。それから……)

女子A『十六夜さん可愛いんだから告白すれば絶対に成功するって! ねえ、良い機会と思ってやってみない?』

アキ「~~~!?///」

アキ(もう、何でここでこういう事を思い出すのよ? べ、別に今回が良い機会だなんて思ってないんだから!!)

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/10(火) 16:17:14.45 ID:Ej21GwmGO

アキ(そ、それに自分でも言ったじゃない。今の関係を壊したくないから、遊星にはそういう事はしないって)

アキ(そもそも明日の目的は遊星に息抜きをプレゼントする事なのよ。
自分の事ばかり考えては駄目だわ)

アキ(変な事を考えるのはやめましょう……とにかく明日は遊星が楽しめる一日にしてあげなくちゃ)

アキ(ファイトよ、十六夜アキ!!)フンス