亮「ああ」
十代「おっさんになっても?」
亮「勿論だ」
十代「職場の上司や部下にも?」
亮「俺はカイザー亮。それ以上でもそれ以下でもない」
十代「じゃあ子供ができてもカイザーって呼ばせるのか?」
亮「俺はカイザーだからな」
十代「やっぱりカイザーはすげえよ!普通じゃできねえもん!」
亮「フッ」
十代「ハハハ」
亮「ハッハッハ」
亮「お前もガッチャと言い続けるんだろ十代」
十代「当たり前だろ!ガッチャ!」
亮「おっさんになってもか」
十代「おう!ほらカイザーもやってくれよ!」
亮「こ、こうか」
十代「もっと指伸ばして」
亮「ガッチャ!」
十代「それだよ!」
亮「ガッチャ!」
十代「ガッチャ!」
亮「いいものだなガッチャ」
十代「人類皆ガッチャだぜカイザー!」
十代「剣山って居ただろ?」
亮「あのガチムチの男か」
十代「あいつさ語尾にドンとかザウルスとか付けるんだぜ」
亮「頑張るドン。行くザウルス」
十代「・・・これはあり得ねえな」
亮「そうだな。恥ずかしすぎる」
十代「あいつ・・・元気してんのかな」
亮「元気にしてると思うドン」
十代「や、やめろよ恥ずかしいザウルス」
十代「・・・」
亮「・・・」
十代「万丈目も変な奴だったよな」
亮「プロとして頑張ってるらしいな」
十代「ほらあいつのキメ台詞」
亮「あれか」
十代「一!」
亮「十!」
十代「百!」
亮「千!」
十代「万丈目サンダー!」
亮「サンダー!」
十代「これは恥ずかしくねえな」
亮「爺さんになっても使えるキメ台詞だ」
十代「なあカイザー。仕事楽しいか?」
亮「やっぱりデュエルしてた方が楽しかったな俺は」
十代「じゃあプロに戻れよ」
亮「それは無理だ。俺は・・・」
十代「っていうか絶対にデッキの責任じゃねえよあれ」
亮「お前も衝撃増幅装置の責任だと言うのか十代」
十代「うん」
亮「みんなそうやって言う。サイバー流の恐ろしさを知らないんだ」
十代「だってカードの束だろ?どうやって心臓痛めつけるんだよ」
亮「もう5時か・・・俺は帰るとしよう」
十代「カイザーも大変だよな。リストラ喰らうなんて」
亮「・・・」
十代「世知辛い世の中だよな」
亮「学生の頃は楽しかった・・・」
十代「吹雪さんや藤原とは会ってんのか?」
亮「そういえば二人には会ってないな。元気にしてるだろ吹雪も藤原も」
十代「吹雪さんタフだから」
大徳寺「亮くんも大変だにゃ」
十代「大丈夫だってカイザーの奴まだ26なんだぜ」
大徳寺「それでも今の世じゃニートはキツいニャ。十代くん」
十代「・・・」
ユベル「あの男はちょっとやそっとの事じゃ折れないさ僕には解る」
十代「な?ユベルのこういってるんだし」
ユベル「何せカイザー亮はこの僕を震え上がらせたのだからね」
十代「うんうん」
三沢「カイザーの輝きは未だ消えてはいない。そうだろ十代?」
十代「そうそう」
十代「フレイム・ウィングマンでダイレクトアタックだ!」
亮「ぐっ・・・」
十代「ガッチャ!」
亮「これで60勝36敗9引き分けか」
十代「そういやこれ見てくれよ」
亮「何だこれは」
十代「アカデミアのパンフレット。ほらこの写真」
亮「こ、これは」
十代「俺と万丈目それにカイザーの石像だってよ」
亮「俺たちの栄光は今も残ってるのか」
十代「アカデミアの模範的生徒なんだってさ俺たち」
十代「墓地をセメタリーとか言うのはどうかと思うな」
亮「エドの事か」
十代「カモン!ドグマ・ガイ!とかさ」
亮「プッ」
十代「僕はモンスターのエフェクトをとかな」
亮「ああ」
十代「これは恥ずかしい。恥ずかしすぎる」
亮「エドは真顔でそれをやってのけるからな」
今のアニメは旧カードへのリスペクトが足りない
十代「オブライエンのデュエルディスク」
亮「あの拳銃型のやつか」
十代「そうそう!どう思うあれ」
亮「使いにくい。見た感じ使いにくい」
十代「だよな!あれで攻撃したりするんだぜ。オブライエンは違う意味ですげえよ」
三沢「俺が見て来た未来ではあの型のデュエルディスクを扱う街があるぞ十代」
十代「ん?」
亮「どうした」
十代「・・・いや何でもない」
空白は甘え
レイ「十代さまー!」
十代「やべっレイだ。隠れるカイザー!」
亮「ど、どこに隠れればいいんだ」
三沢「あそこに手ごろな場所がありますカイザー」
亮「そ、そうか」
十代「よ、よおレイ」
ユベル「さ、早乙女レイ・・・こ、この女・・・」
十代「落ち着けよユベル。暴れるなよ・・・本当にやばいんだから」
十代「カイザーが無職・・・そ、そんなあり得ねえよ・・・」
レイ「でも近所で噂になってて」
ユベル「早乙女レイ。十代を愛していると言いながら丸藤亮とくっ付いた尻軽女」
大徳寺「お、怒ってるにゃ」
ネオス「大丈夫だ十代はユベルを愛している」
イルカ「それは私たちが保障するよ!」ポン
ユベル「触るな」
イルカ「キューキュー」
十代「行ったぞ」
亮「惨めだな俺」
十代「けどカイザーはちゃんと職探してるんだろ?立派だよ」
亮「フッ。世の中に職も探さずパソコンやゲームを弄ってる輩が居るからな」
十代「だろ?立派だよ。親の金でアイドルのCD買い漁ったりさ」
亮「そう思えばマシか俺」
十代「世の中にはカイザーよりヤバいのが沢山いるぜ」
十代「おっ」
亮「どうした」
十代「仕事だな。行くぜユベル!ネオス!フレイム・ウィングマン!」
亮「どうしたんだあいつ」
三沢「十代は今も宇宙から降り注ぐ破滅の光と戦っているのです」
亮「あいつまだ戦っていたのか」
三沢「十代はもう普通の人間じゃありません」
亮「・・・あいつの見た目あの頃からあまり変わってないな」
三沢「それでも十代は十代ですから」
十代「・・・終わった」
大徳寺「いつまで戦いは続くのにゃ」
ネオス「宇宙がある限り闇と光の戦いは終わらない」
イルカ「永遠にね」
十代「そろそろ潮時かもしれねえな。こう何回も降り注ぐんじゃさ」
ネオス「行くのか十代」
十代「今度はいつ帰って来れるのかしれねえけどさ。俺は行くよ宇宙に」
十代「って事なんだよ俺」
亮「宇宙?お前ならやりかねん事だな」
十代「だからファラオの事を預かってほしい。いつ帰って来れるかしらないけど」
亮「解った。そいつを預かろう」
十代「こいつよく食うからさ。レイにもそうやって」
ユベル「レイ・・・またレイ・・・レイ、レイ、レイ」
ネオス「落ち着け。その嫉妬深さがお前の悪い癖だ」
ユベル「十代は僕なんかより早乙女レイや天上院明日香がいいんだね?」
十代「や、やめろよユベル。落ち着けよ」
十代「ネオス!フレイム・ウィングマン!ユベルを押さえつけてくれ!」
ネオス「暴れるんじゃないユベル!」
フレイム・ウィングマン「そうだ!我々4人は十代のエースカードじゃないか!」
ユベル「は、離せ・・・離せ!」
十代「それでさ」
亮「みんなには言わずに行くのか」
十代「今度の別れは一生会えねえかもしれないからさ」
亮「本当にいいんだな」
十代「ああ」
亮「それでいつ旅立つんだ」
十代「そうだな・・・明日にでもしようかな」
吹雪「何だって!十代くんが!?」
亮「あいつは宇宙へ旅立つ明日にでも」
吹雪「そうか・・・大丈夫。まだ間に合うはずだ」
亮「明日香達を連れてきてくれ。頼むぞ」
吹雪「任せてよ亮!藤原には僕から伝えておくからさ」
亮「頼むぞ」
三沢「万丈目や剣山には俺から語り掛けときますよカイザー」
亮「次はエドに・・・」
ヨハン「十代が!?」
エド「僕はすぐにでも日本へ行く。間に合えばいいのだが」
ヨハン「いいぜ俺はジムとオブライエンに連絡をしておくから」
エド「あいつは何を考えてるんだ。まったく相変わらず」
ヨハン「それが十代のいいとこだからな!」
エド「そ、そうだな(こいつ妙にホモくさいんだよな・・・)」
十代「何れ帰って来るさ。この地球に」
大徳寺「ヒーローの辛いところにゃ十代くん」
クロノス「本当に行っちゃうノーネ?」
十代「せ、先生」
クロノス「大まかな事は彼から聞いたノーネ」
十代「元気そうだな先生も」
クロノス「まったく相変わらずナノーネ。本当に何一つとして変わらない・・・」
十代「ちゃんと帰って来るから心配するなよ先生。俺は俺なんだから」
亮「やはり間に合わなかったか吹雪・・・」
十代「じゃあなカイザー。ちゃんと仕事探せよ」
レイ「仕事?」
亮「シーッ」
十代「ファラオの事。ついでに先生の事も頼むぜ」
レイ「はい!」
十代「よし行くぜ!ネオ・・・」
万丈目「待て!十代!!」
翔「行くのはまだ早すぎるっすよ兄貴!」
十代「万丈目・・・翔・・・」
万丈目「宇宙に旅立つとはお前」
剣山「相変わらずスケールが違うドン!アニキは」
十代「カイザー。これ」
吹雪「間に合ったよ亮。みんな散り散りになってるんだから」
亮「よく集まったなみんな」
十代「オブライエン!血だらけじゃんか!」
オブライエン「戦地に居たんだ。そしたらジムが」
ジム「ヘイ!十代!」
十代「ジム!カレン!」
ジム「例えどんなに離れ離れになっていても十代。俺達はフレンドだぜ」
オブライエン「そういう事だ」
ヨハン「頑張れよ十代。俺は待ってるぜ!」
エド「破滅の光にHEROの力を見せてやるんだ十代」
明日香「私たちはいつまでも待ってるわ十代」
三沢「十代、カイザー。こいつを持ってくれ」
十代「これは」
三沢「三幻魔のカード。俺が異世界で見つけたんだ」
十代「こいつらにも散々世話になったもんな」
三沢「俺は異世界に戻る。そして十代は宇宙にカイザーはこの世界に」
亮「もう二度と三幻魔が復活する事もない。今度こそ」
十代「残りは破滅の光だけだ。どんなにかかっても俺は諦めないよ」
亮「行って来い十代!」
十代「バイバイみんな。ガッチャ!」
亮「行ってしまったな」
吹雪「まさかネオスの背に乗るなんて」
翔「いつか帰って来るんだよね兄貴」
剣山「アニキは俺にとって永遠のヒーローだドン」
明日香「そうね・・・十代は私たちにとって」
エド「また雰囲気が変わって帰って来るかもしれないな」
ヨハン「あいつ釣り目がちになってたよなそういえば」
亮「さてと」
吹雪「どこへ行くんだい?亮?」
亮「就職活動だ」
三沢「豪胆にして繊細。遊城十代よ君の事はこれからも語り継がれるだろう。永遠に・・・」
終
こうご期待
引用元:https://hayabusa.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1369324461/