<ワイワイガヤガヤ
遊馬「よっしゃ! 100メートル走1位だったぜ!」ブイ
鉄男「流石だな。お前馬鹿だけど運動神経はあるもんな」
遊馬「おう! って、それ褒めてんのか?」
委員長「とどのつまりこれで僕ら赤組は一歩リードですね」
遊馬「小鳥、次の借り物競争は任せたぜ! かっとビングだ!!」
小鳥「任せて!」フンス
――――
教員「それでは位置についてよーい……どん!!」パーン
タッタッタッ!
小鳥(よし、お題の書かれた紙ゲット! 私が借りる物はと……)ガサゴソ
小鳥「ん?」
『気になる異性』
小鳥「…………」
小鳥「えーーーーーーー!?///」ビックリボー
遊馬「どうしたんだ、小鳥? 突然大声上げて?」
鉄男「それに妙に慌ててるな」
委員長「変な事でも書いてあったのでしょうか?」
小鳥(ちょっと何よ、このお題! 気になる異性とか……一体何処の誰が考えたの?)
小鳥(こんなの完全にプライバシーの侵害だし! そもそも私が気になる相手って……)チラッ
遊馬「?」
小鳥(ち、違っ!? 別に私は遊馬の事なんて……あーでも他に誰かと聞かれてもそんな相手浮かばないし……はぅ~~~///)オロオロ
遊馬「本当に小鳥の奴どうしたんだよ? やたらオロオロしてるし、これじゃあ白組の奴らに抜かれちまうぜ」
鉄男「何かさっきから遊馬の事をチラチラ見てねえか?」
遊馬「紙に書かれてたのは俺が持ってる物なのかな? 何だろう、鉢巻か?」
委員長「でも鉢巻なら他の人のでも良い筈ですし……それに小鳥さん、心なしか何処か恥ずかしそうですよ?」
遊馬「え? そんな恥ずい物を俺から借りる気なの? マジで何書かれてんだ、小鳥が拾ったお題?」
小鳥(周りはどんどんゴールに向かってるわ。このままだと……)
小鳥「あーもう! 遊馬!!」ダッ
鉄男「あ、小鳥来た」
小鳥「遊馬! 一緒に来て!!」
遊馬「え? 俺?」
小鳥「そうよ! 早く!!」
遊馬「別にそれは構わないけど……お前のお題何なんだよ?」
小鳥「いいから来い!!///」ガッ
遊馬「は、はい!?」ビクッ
鉄男「小鳥?」
委員長「とどのつまり凄い勢いでしたね……」
小鳥「ああ、完全に遅れちゃってる!?」
遊馬「そりゃ俺の所に来るの遅かったからな」
小鳥「し、仕方なかったのよ! とにかく急がないと!」
遊馬「そうだな……それじゃあ」
ぎゅ……
小鳥「ふえ?///」ドキ☆
遊馬「一気に突っ走るぜ! かっとビングだ、小鳥!!」ダッ
小鳥「ちょ、引っ張らないで……きゃあ!?///」
タッタッタッ!
璃緒「――漸く来ましたわね」
小鳥「璃緒さん?」
遊馬「あれ? 何でいもシャーがゴールの前に居るんだ?」
璃緒「運動会の実行委員だからに決まっていますでしょ? それと今度またその変な呼び方したらマジで凍らすから」ニコッ
遊馬「わ、悪い」ゾクッ
璃緒「という訳で小鳥さん、早速拾ったお題を見せて貰えますか?」
小鳥「え!? あ、その……み、見せないと駄目ですか?」
璃緒「確認はしませんと」
小鳥「え、えっと……」
遊馬「どうしたんだよ、小鳥? 早くしろよ」
小鳥「……遊馬、あっち向いてて」
遊馬「え? 何で?」
小鳥「いいから向く!!///」キッ
遊馬「わ、分かったよ……何か今日のお前キレ過ぎじゃないか?」シブシブ
璃緒「では確認させて貰いますわね」
小鳥「は、はい……」
璃緒「……あら?」
小鳥「…………///」
璃緒「あらあらあら」クスッ
小鳥「~~~///」プルプル
璃緒「まあまあまあ♪」ニヤニヤ
小鳥「あ、あのですね! 璃緒さん、これは仕方なく選んだだけで別に私は……そのですね!!///」
璃緒「大丈夫です。分かってます、分かってますから♪」カタポンポン
小鳥(うぅ、璃緒さん絶対に分かってない! もう、何で運動会でこんな恥ずかしい目に……!///)
遊馬「おーい、まだかー?」
璃緒「問題ありませんわ。お題クリアおめでとうございます。そうですわよねー、小鳥さんなら遊馬以外ありえませんわよねー♪」オホホ
小鳥「璃緒さん!!///」
遊馬「OKなんだな? よーし、急ぐぞ小鳥!!」ダッ
小鳥「だから急に引っ張らないで……璃緒さん、違うんです! 違うんですからねーーーーー!!///」
璃緒「……青春ですわね~」ノシ
――――
借り物競争終了後……
小鳥「…………」ズーン
遊馬「結局びりっけつか……まあでも気にするなよ。次の競技で巻き返せばいいんだからさ」
小鳥(何だか物凄く疲れたわ……正直もう結果とかどうでもいい……)ハァ
遊馬「でさ、結局お前が貰ったお題って何だったんだ?」
小鳥「……絶対言わない」プイッ
小鳥(というか遊馬にだけは絶対に言えないし)
遊馬「どうしても言いたくないなら仕方ないけどさ……でも俺、ちょっと嬉しかったんだぜ」
小鳥「え?」
遊馬「だってお題が何であれ俺が小鳥の役に立ったんならさ……正直悪い気はしないからな♪」ニカッ
小鳥「…………」
遊馬「まあ結局最下位だったからあんまり偉そうな事は言えないけどさ」アハハ
小鳥「……馬鹿///」ボソッ
鉄男「お、2人が戻って来たぞ」
委員長「とどのつまりお疲れ様です、小鳥さん。それに遊馬君も」
遊馬「悪い、最下位だった」メンゴメンゴ
小鳥「ごめんね、みんな」
鉄男「運動会はまだまだこれからなんだから気にするなよ」
委員長「そうですね。ところで……」
鉄男&委員長「…………」ジー
遊馬&小鳥「?」
鉄男「お前ら、何時まで手を繋いでんだ?」
遊馬&小鳥「あ」
<おわり>
引用元:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1552305354/